「ULTRAMAN SUIT」の進化を追ってみた!
2020.10.25
COLUMN
ULTRAMAN、本編もアニメもゲームも盛り上がっています!
今月の「月刊ヒーローズ」の『ULTRAMAN』第102話「マリー」、大変なことになっていますが、もうご覧いただけましたでしょうか?
また、アニメ『ULTRAMAN』の第2シーズンも現在制作快調とのこと! こちらも楽しみですね。
さらにはスマホゲーム『ULTRAMAN:BE ULTRA』も大好評! まだインストールしていない方は無料で遊べますので、ぜひお試しください!
さて、開始から9年の年月を経た『ULTRAMAN』。
諸星、北斗、ジャック、タロウ、獅子兄弟といった味方のキャラクターや、早田、井手さんなどのイケオジキャラ、そしてベムラー、エド、アダド、ヤプールといった異星人キャラクターなど、多彩で個性的なキャラクターが魅力的な本作ですが、彼らが活躍できるのも、やっぱり作品の中心にいる彼がいてこそ。
そう。【ULTRAMAN SUIT】をまとって戦う主人公、早田進次郎です!
ところでみなさん、進次郎の【ULTRAMAN SUIT】が、度々バージョンアップを重ねていることをご存じでしたでしょうか?
今回は、その進化を追ってみたいと思います! ぜひ最後までご覧ください!
戦うたびにバージョンアップを重ねるスーツ
まずは、初登場から!
コミックス1巻より。
謎の異星人ベムラーに襲撃された進次郎。彼は【ULTRAMAN SUIT】を着用した父・早田に救われます。
井手から進次郎専用の【ULTRAMAN SUIT】の存在を知らされた進次郎は、初めてスーツを着用、ベムラーと戦いました。
その後、事件や事故の救助・治安維持活動を開始します。
コミックス2巻より。
これは高速道路での交通事故に救出へ向かうとき。
コミックス2巻より。
そしてこちらは、立て籠もり事件の解決に向かうとき。
このあたりまでは、治安維持が目的だったためスーツがダメージを受けることもありませんでした。ところが、異星人との戦いが始まると、次第にスーツの破損やスーツによる力不足を感じることも増えてきます。
コミックス2巻より。
初めての異星人相手の任務。エイダシク星人との対決時には、スペシウムコアが点灯。そのスーツの威力が発揮されます。
コミックス3巻より。
続いてはカッダー星人との戦い。
コミックス4巻より。
そして市街地でのレッド戦で、初めて宙に浮いた進次郎。これは【ULTRAMAN SUIT】の力ではなく、進次郎の体内のウルトラマンの因子によるものです。
コミックス4巻より。
また「セブン」こと諸星が登場してからはともに戦うシーンが描かれていきます。こちらは二人で佐山レナのライブ会場へと向かうシーン!
コミックス7巻より。
そしてこちらはプロトスーツを着た父・早田との共闘シーン。互いにウルトラマンとして戦うことに、早田も感無量だったことでしょう。
コミックス8巻より。
エースキラー軍団との戦いでは、北斗の危機に進次郎の力をセーブするリミッターを自力で解除……。主人公にふさわしい活躍をみせます!
いずれも名シーンですので、ぜひ振り返って読んでみることをオススメします! コミックスは絶賛発売中です!
……と、何だか「進次郎の成長記録アルバム」みたいになりましたが、実はここまでは同じスーツです。ちなみに初期のこの【ULTRAMAN SUIT】は「Aタイプ」と呼ばれています。
ところが、敵の強大化や進次郎の能力の開花に対して、スーツの能力不足が感じられるようになりました。そこで、井手の力によりスーツのバージョンアップが図られます。
コミックス8巻より。
改修には、エーススーツを作り出した異星人技術者ヤプールの技術も使われています。
コミックス8巻より。
これにより、Aタイプスーツに新機能が追加されました。
進次郎生来の空中浮遊能力に推進力を加え、空中の高速飛行が可能に!
大きく進化を遂げたAタイプスーツですが、ニューヨークでの異星人集団“暗黒の星”との死闘の後、ボロボロに。進次郎のULTRAMANスーツには、さらなる大改修がかけられることになります。
それが「Bタイプ」と呼ばれるスーツです。
ULTRAMAN SUITはBタイプへ進化!
コミックス12巻より。
このBタイプの特徴としては、なんといってもカラーリングの変更、見た目の変化が大きいでしょう。
銀色が主体だったAタイプとは違い、赤色の占める面積が大きくなっているのが分かります。特に下半身は腰から太ももまでが赤くなっており、光の巨人こと初代ウルトラマンの印象に近いものになっています。
また、敵を切り裂く光輪「ウルトラスラッシュ」などの新しい武器も使えるようになりました。
さらに、機能進化として特筆すべきはスーツの「転送」機能でしょう。
それまでは基地などで着用していたスーツが、この転送装置を使用することで遠隔地であってもスーツを転送して自動着用できるようになりました。
つまり、「変身」できるようになったのです。
それ以前にも、擬態装置を用いてULTRAMANに「変身」するという場面がありましたが、もちろん、進次郎の能力は変わりませんでした。あくまで見た目だけの変身だったのです。
しかし、この転送装置をもって名実ともに変身することが可能に。このように、飛行、変身などの機能は徐々にパワーアップしていったのです。
ここまで読んで、「最初から初代ウルトラマン寄りのデザインじゃなかったっけ?」「あれ、遠隔で変身できなかったっけ」とか、「ウルトラスラッシュ、初期で使ってなかったっけ?」といった印象を持つ方もいらっしゃるかもしれません。
その方は、おそらく「アニメ版」の印象が強いのではないでしょうか?
アニメ版『ULTRAMAN』は、最初からBタイプスーツに近いデザインで、「変身」も可能。「ウルトラスラッシュ」も序盤に使っています。
漫画版では徐々に進化していったスーツの機能が、アニメ版では最初から備わっていたりします。これは、漫画と違い、限られた時間で観せるアニメならではの演出なのかも知れません。
ちなみに、この「Aタイプ」「Bタイプ」という呼び方は、実は特撮『ウルトラマン』でも使われています。
この初代『ウルトラマン』では、顔の造形の違いによりAタイプ、Bタイプ、Cタイプという3つのタイプで分類されます。(これは作中の公式設定というわけではなく、最初はファンの間で使われた通称だったのが、次第に定着し、模型などの商品などでも使われるようになったという歴史があります)。
Aタイプ
Bタイプ
Cタイプ
Aタイプは『ウルトラマン』の放送の最初期のもので、口の造形や肌の質感が独特のもの。今日のイメージとは違いますが、生きた「宇宙人」としての生命感が感じられる造形になっています。
Bタイプは中盤に見られるもので、肌が現在のイメージに近くなっており、全体的にスマートなイメージ。
Cタイプは後半に登場したもので、顔は丸く、胸筋が盛り上がっています。現在の初代ウルトラマンのイメージはこのCタイプに一番近いものです。
さて、漫画『ULTRAMAN』の世界では、「Aタイプ」、「Bタイプ」が登場しましたが、特撮『ウルトラマン』のように、ULTRAMAN SUITにも「Cタイプ」スーツが登場するのでしょうか……?
それは作者のみぞ知る、ということかもしれませんね。
スーツの進化とともに、ますますパワーアップしていく進次郎。
コミックス16巻では、「新たなスーツ」や新展開が盛り沢山で描かれていますので、あわせてぜひご注目を!
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文/やましなミミッチ