「ULTRAMAN」16巻発売中! 諸星が着用する「セブンスーツ」の飽くなき進化とは!?
2021.01.30
COLUMN
“セブン”こと諸星弾のスーツに迫る!
主人公の進次郎に匹敵するファンを持つキャラクター、諸星弾。
今回は、彼のまとうULTRAMAN SUIT Ver.7(セブンスーツ)の進化について紹介してみたいと思います!
◆初登場時
諸星は最初に登場したのはコミックス第2巻の8話目。
この時に諸星は「スーツ」を着ていたでしょうか?
(コミックス2巻より)
はい!
諸星は最初、「黒いスーツ」にネクタイを着用して、遠藤刑事の目の前に登場しました!
……「スーツ」違いですね。
失礼しました。
この時はまだ、「ULTRAMAN SUIT」を着用してULTRAMANとして戦うことになるとは、全く予感させない登場でした。
読者も、メガネや体型の印象から、あまり戦闘向きに見えない、「インテリ」タイプに見えたのではないでしょうか。
当初は、異星人事件の現場でもスーツ姿で作戦に参加し、まだ「ULTRAMAN」として戦うことに覚悟が足りない進次郎を指揮する「上司」もしくは「指揮官」的な立場だったのです。
◆ULTRAMAN SUIT Ver.7 登場
ところが、その諸星は、第3巻(20話)において、初めて《ULTRAMAN SUIT》を着用して登場します。
遠藤刑事たちを襲撃する異星人・ブリス星人の前に現れた諸星が着用していたULTRAMAN SUIT…
(コミックス3巻より)
それが、ULTRAMAN SUIT Ver.7、通称「セブンスーツ」でした。
諸星は、異星人犯罪者のブリス星人を「スペシウムソード」で一刀のもとに切り捨てます。
返り血をあびて血まみれで戻ってきた諸星に強烈な印象を覚えた方も多いのではないでしょうか。
(コミックス4巻より)
◆ULTRAMAN SUIT Ver.7 の特徴
同じULTRAMAN SUITでも、セブンスーツの設計思想は進次郎のULTRAMAN SUITとは大きく異なります。
かつて地球を守った光の巨人「ウルトラマン」から因子を受け継いだ進次郎とは異なり、諸星自身は常人離れした特殊な能力やパワーを持ちません。
それゆえに、ウルトラマン因子の力を制御し、時に制限を加えながら最大限に活かすように設計されている進次郎のスーツに対し、セブンスーツは「追加兵装」を付け足すことによって、どんどんパワーアップするようになっているのです。
それゆえに、諸星自身が強大な武器を使いこなすためには、体力の増強と、武装を使いこなし、戦闘に活かすための肉体トレーニングが不可欠。
なお、諸星は若い頃から剣や銃などの武器の使用方法など、戦士としての訓練は一通り身につけていたようですが、それでもULTRAMAN SUITの着用は困難なことらしく、ストイックにトレーニングを続け、ULTRAMAN SUITの着用者としての能力を鍛えていったのです。
(コミックス9巻より)
こんな諸星ですから、先天的に恵まれた能力を持ちながら、自覚に欠ける進次郎には、当初より厳しい目を向けていました。
(コミックス3巻より)
初期に用いられた武器は極めてシンプルなものが多く、主なものとしては、日本刀に似た「スペシウムソード」とブーメラン状の「ナイフ」。ナイフは投擲攻撃にも使用されます。
◆ULTRAMAN SUIT Ver 7.1 〜7.2
最初の戦い(ブリス星人戦)を経て、セブンスーツは改修され、バージョンアップをしていきます。
(コミックス5巻より)
ULTRAMAN SUITの開発・改修は井手が行いますが、諸星は自ら改良のためのデータを取ったりもしているようです。
(コミックス8巻より)
後にはエドに追加兵装の準備を急いでほしいと伝えており、スーツの開発には大きな発言権を持っているようです。
(コミックス5巻より)
情け無用で異星人を抹殺してゆく「第2のULTRAMAN」諸星の登場によって、敵とはいえ異星人を殺すことに躊躇がある進次郎は、その悩みを深めていくことになります。
(コミックス6巻より)
ちなみに諸星の出自にはある秘密があり、後の「暗黒の星」との戦いでその悲しき過去が判明していきます。
また「エースキラー」戦では敵の仕掛けたトラップによって大爆発に巻き込まれ、戦線離脱。
(コミックス7巻より)
諸星の脱落が、結果として北斗と進次郎の成長を促すことにもなりました。
しかしこの戦いでセブンスーツは大破。大幅な改修を余儀なくされるのです。
◆ULTRAMAN SUIT Ver 7.3〜7.4
(コミックス10巻より)
次に登場するのはアメリカ編。
「暗黒の星」との戦いに、ハヤタとともに、遅れて参戦します。その理由は「新型兵器の調整に手間取って」とのことです。
このバージョンアップでは、重火器類の強化が目立ちます。
大型スペシウム光線兵器「ワイドショット」と、背中に装備された専用多目的ライフル「EXライフル」を装備。
ワイドショットは、巨大なロボット兵器・「黄金の城塞」にも甚大なダメージを与えました。
(コミックス10巻より)
重装備化にともない、制御系にも改良が加えられています。
ハヤタのULTRAMAN SUITのシンプルな装備との違いが対称的です。
◆ウインダム登場
香港で「獅子兄弟」と戦うことになった進次郎の前に現れたのは、大きなバイクにまたがった諸星。
(コミックス12巻より)
次の瞬間、バイクは変形してロボット形態に!
これこそが諸星の相棒となる「ウインダム」です!
(コミックス12巻より)
ウインダムは手に強力なスペシウム兵器を内蔵し、有機体では感知できないような変化を感じ取ることができるセンサーを内蔵。
喋らなくても、諸星とは意志疎通が可能なようで、提案を否定されるとシュンとしたりする、なかなか素直で可愛いロボットのようです。
香港での獅子兄弟編では、まだまだお目見え、本領発揮はこれからいったところでしたので、さらなる活躍が期待されます!
(コミックス13巻より)
◆ULTRAMAN SUIT Ver 7.5〜
現時点でのセブンスーツの最新バージョンは7.5。新たな兵装として、強力な手持ち武器が登場しています。
それが「アイ・スラッガー」。
前述の「ナイフ」を巨大化させたような刃です。
(コミックス16巻より)
この「アイ・スラッガー」は、2本を接続することで、巨大な刃にもなります。
(コミックス16巻より)
このバージョンでは、これまでの進次郎のスーツでの改良点や、ヤプールによるエーススーツの地球外技術も取り込まれる形で、総合的なバージョンアップが行われているようです。
そして16巻でのメフィストたちとの戦いでは、進次郎だけでなく、諸星およびハヤタのスーツでも空中飛行が可能になっています。(諸星は先に飛行機能が追加された進次郎のスーツを見て「いいなあ」とつぶやいていたので、それが叶った形です)。
加えて、これまでエーススーツ以外にはなかった「転送装置」が追加され、ULTRAMANスーツがどこにいても転送・着脱できるようになりました。
剣と重火器(ワイドショット、EXライフル)に加え、ロボット兵器、飛行機能まで加わった諸星のULTRAMAN SUIT Ver.7。
どんどん広がる拡張性、可能性は無限大!
このあと、どのような強化が行われるのでしょうか。ぜひ注目して本作の続きをご覧ください!
◆幻の「諸星用スーツ」が存在する?
ちなみに、本編とは異なりますが、「実は、諸星用に開発されたULTRAMAN SUITがもう一つあった」という、スピンオフ(外伝)ストーリーがあります。
それがホビージャパン誌で現在連載中の小説、「ULTRAMAN SUIT ANOTHER UNIVERSE(ウルトラマンスーツ アナザーユニバース、略称UAU)」の「ゼロ編」。
ここでは、諸星用に開発されたものの、とある理由によって開発中止され、廃棄されたULTRAMAN SUIT「バージョン0」(ゼロスーツ)が登場。薩摩次郎という名の青年が装着して、諸星らとともに強大な敵と戦うことになります。
諸星ファンの方は、こちらもぜひご覧ください。
参考記事:https://heros-ultraman.com/news/column/20201226/post-746
また、ただいま予約受注中のこちらにもご注目!
手のひらサイズの可動フィギュア「超動HERO’S ULTRAMAN」の別注カラーとして、「ULTRAMAN SUIT Ver.6」という「青×シルバーカラー」が登場!
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今後もULTRAMAN SUITの魅力に、ぜひご注目ください!
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文/やましなミミッチ