清水栄一先生による「ULTRAMAN」特装版フィギュア、スミ入れ講座!!
2014.11.25
TOPICS
はじめに)
この度、「ULTRAMAN」⑤巻・特装版フィギュアのスミ入れ講座を仰せつかりました、清水栄一でございます。
講座なんて言うほど大したモンじゃありませんが、少しでもお役に立てましたら幸いでございます。
さて、ご存知の方も多いとは思いますが、スミ入れについて簡単に説明いたしますと、
フィギュアなどにある溝(彫刻)に、薄めた塗料を流し込むコトでディテールや密度感を際立たせる技法になります。
これが簡単にできるわりに効果は抜群で、やるかやらないかじゃエラい違いです。
どれぐらい簡単にできるかを証明するために、今回は担当のK女史にスミ入れをやって頂きました。
勿論、K女史は「スミ入れって何ですか?」というレベルの完全初心者です。
解説1)
まずは必要な道具の紹介をします。
左から面相筆。塗料皿。スミ入れ塗料。エナメル塗料溶剤。綿棒になります。
ちなみに綿棒はかなり大量に使います。
解説2)
スミ入れに使用する塗料はタミヤ製のその名も『スミ入れ塗料(ブラック)』になります。
従来のスミ入れはエナメル塗料を溶剤で希釈して使用していましたが、この商品は
既に適度に希釈されており、そのままスミ入れに使用できる便利なモノなんです。
(ブラックだと濃いと思われる方は同商品にグレーとブラウンもありますので、お好みでどうぞ)
また、使用する前には必ずよく撹拌してください。
解説3)
画像のモノが最後に使うエナメル溶剤です。
同商品には容量の多いモノもありますが、スミ入れ程度ならこの大ビンで
十分だと思います。
解説4)
面相筆は画像ぐらいの細さで十分です。
使用する『スミ入れ塗料(ブラック)』にはキャップに筆が付いていますが、
(マニキュアみたいな感じです)個人的に小さくて使いづらいのと、塗料の吸取り具合が
足りなく感じたので筆を用意しました。
解説5)
ここからが本番です。
溝やバーツの境目などにどんどんスミを入れて行きましょう!
塗料を染み込ませた筆を、スミ入れしたい箇所に置いていく感じでOK
後は勝手に塗料が流れていきますので。
解説6)
ひたすらスミを入れます。
別パーツ感を出したいところなどにもスミを流していきます。
彫刻が浅くなって流れにくいところは、塗る感じでなぞりましょう。
解説7)
はい、一通りスミ入れの終わった状態がこちらです。
ここまで出来たら十分に乾燥させます。(最低でも3時間〜半日)
K女史は「こんなにハミ出してて本当に大丈夫なんですか??」と
終始心配しておりましたが、全く問題ありません。
解説8)
さあ、いよいよ仕上げです。解説3で紹介しましたエナメル溶剤を塗料皿に移し、
適量を綿棒に染み込ませてハミ出た塗料を落としていきます。
綿棒を寝かす感じで使うのがベストです。
そして綿棒が汚れてきたらすぐ新しいモノに変えましょう。
でないと落としたスミが綿棒で伸ばされてどんどん汚くなっていきます。
躊躇はいけません。贅沢に綿棒を使いましょう。
また、必要以上にスミが落ちてしまった場合は、その部分にもう一度スミ入れをしてください。
以上がスミ入れの工程になります。
解説9)
そして完成です。
どうでしょう? ディテールが浮き上がり、締まったと思います。
超初心者であるK女史でもここまで出来るんですから、
これはもうどなたでも簡単に出来ると言っても過言ではないでしう!
ちなみに僕はジャーマングレイでスミ入れしてみました。
最近のフィギュアは完成度も非常に高く、買ってきたままでも十分かもしれませんが、
ひと手間かけて更に完成度を上げてみては如何でしょうか。
それでは最後にお決まりの文句で締めさせていただきます。
今回紹介したスミ入れ方法が絶対ではありません。
全ては自己責任でお願い致します。
担当Kより>>
清水先生、ありがとうございました〜!!
初心者でも意外と簡単にできたので驚きでした。
そして、スミ入れしたものと、していないものとで並べてみると、
これほどの違いが!!
これは、
一手間掛けてやる価値あり!
特装版フィギュアを購入された方はぜひチャレンジしてみてください!
以上、清水栄一 & 担当K でした